【SM】初心者向け対戦講座~役割理論編~

 

対戦講座第2回では、実際の対戦でどのように動いていけばいいのかを説明します。
役割理論という言葉自体が風化しつつありますが、参考程度に頭に入れておくといいでしょう。

◆タイプ相性

ポケモンはすべてタイプを持っていて、タイプは現在18種類存在しています。
そして、全てのタイプには相性があり、相手のポケモンのタイプに有利なタイプを持つポケモンでバトルを進めていくのが基本です。
参考リンク:タイプ相性表

こうかはばつぐんだ!:×2
こうかはいまひとつのようだ:×0.5
という計算になります。

なお、ポケモンの中にはタイプを2つ持っている種類もいますが、2つの場合も乗算で計算します。
例えば『ほのお』タイプの技で、『むし・はがね』のポケモンを攻撃すると、炎は虫鋼の両方に効果抜群を取れるので、2×2 = 4倍 となります。

効果抜群の場合は技の威力が倍になるので、当然抜群を狙った方が有利ですし、受ける側は効果はいまひとつにできるように相手のポケモンに有利になるようにポケモンを交換したいところです。
また、ポケモンのタイプと使う技のタイプが一致しているとそれだけで威力が1.5倍になります。この状態で効果抜群を取れれば、1.5×2 = 3倍のダメージになるわけです。

◆役割理論:防御側

バトルを有利に進めるには、相手のポケモンに強いポケモンに交換すればいいというのは、タイプ相性の話でなんとなくつかめたでしょうか。
ここで、『役割』とは相手のポケモンAに対して優勢となるポケモンBを繰り出すとき、『BはAに役割を持つ』といった具合に定義します。
以下では、『役割を持つ』という状況をパターンに分けて説明します。

受け

受けとは、広義に相手のポケモンの技を『受ける』という意味ですが、厳密に定義をすれば、『相手のポケモンに後出ししても倒されない』ときに受けは成立します。

相手:スターミー
自分:ゴウカザル
このような場を想定したとき、スターミーはタイプ相性で有利かつ素早さでもゴウカザルに勝っています。ゴウカザルがこのまま戦おうにも、スターミーに先手を取られて『ハイドロポンプ』で一撃で倒されてしまうため、こちらは別のポケモンに交代しないといけません。
そこで、手持ちのハピナスを繰り出しました。
このターンの流れは以下のようになります。
———————————————
もどれ!ゴウカザル!
いけ!ハピナス!
スターミーのハイドロポンプ!
ハピナスに中程度のダメージ
⇒次のターン
———————————————
ハピナスはHとDがとても高く、スターミーはどんな攻撃をしてもハピナスの最大HPの半分も減らすことができません。
次のターンもスターミーが先制して攻撃できますが、同じターンでハピナスは自分の最大HPの半分を回復することができる『タマゴうみ』を使ったとすると、スターミーが1ターンに与えるダメージがハピナスの回復量に追い付かず、少なからず『タマゴうみ』のPPが切れるまではスターミーはハピナスを倒すことができません。
このとき、ハピナスはスターミーに対して受けを成立させているというわけです。

なお、ハピナスのように、圧倒的な特殊耐久を活かして相手のポケモンを受けに行くことを『数値受け』と言い、タイプ相性で『効果はいまひとつ』にできるポケモンで受けに行くことを『タイプ受け』と言います。

流し

受けの項からバトルは続き、相手はスターミーではハピナスに勝てないため、別のポケモンに交代しなければなりません。
そこで、ハピナスが覚えるほとんどの攻撃を余裕をもって耐えることができるバンギラスを繰り出してきました。
———————————————
相手はスターミーを引っこめた!
相手はバンギラスを繰り出した!
ハピナスの10まんボルト!
相手のバンギラスに微ダメージ
⇒次のターン
———————————————
ハピナスはCが低く、バンギラスもハピナス同様に特殊耐久が高いため、ほんのわずかなダメージしか与えられませんでした。
バンギラスはハピナスのように回復技を覚えないので、ハピナスの攻撃を何度か耐えることができますが何度も繰り出していればいずれ倒されてしまいます。
また、ハピナスはBも低く、バンギラスのストーンエッジで大ダメージを受けてしまい、またもや交代しなければ相手のスターミーに対して役割を持てなくなることから、バンギラスはハピナスに対して交換強制力を働かせています。
このように、繰り出せる回数は限定されてしまうものの、相手のポケモンに優位に立ち、交代を強要することを『相手のポケモンを流す』と定義します。

サイクル

役割理論を防御側から見たとき、お互いが相手のポケモンに有利なポケモンを後出しし合って、繰り出されるポケモンがグルグル回っていく状況を『サイクルが回る』と言うことがあります。
パーティ構築において、役割遂行を採用理由に据えられているポケモンは、『相手が〇〇を繰り出してきたからこちらは△△を繰り出そう』という具合に、採用理由に見合った仮想敵を想定しているはずです。
この仮想敵というのは、例で言うところのスターミーがハピナスから見た仮想敵ということです。
役割理論が確立されてきた時代から、ポケモンはもちろん、技や道具がどんどん強力なものが増えてきて、今では技の威力が防御側を上回る『火力インフレ』が目立っていることが、理論の成立を難しくしてしまっています。
しかしながら、仮想敵を想定したうえでポケモンとその構成を決めていくということは、構築の基本中の基本です。

◆役割理論:攻撃側

ここまで、相手のポケモンに『役割を持っている』状態の説明しました。
以下では、攻撃側から見た役割理論について話していこうと思います。

役割遂行

読んで字のごとく役割を遂行する行為を指します。
上述の例では、スターミーに対して役割を持っているハピナスは、パーティ構築の段階で相手の水タイプに対して役割を持つことを想定して採用されたと仮定して、水タイプに有効な技『10まんボルト』を習得させていたことにしましょう。
このとき、『10まんボルト』は役割遂行技となります。
役割を持つポケモンには、相手のどんなポケモン(仮想敵)に繰り出すかを想定して採用するのが基本です。

牽制

『けんせい』と読みます。
攻撃側が、こちらの苦手なポケモンに役割を持たれてしまうことを想定して、そのポケモンに対して少しでも大きなダメージを与えられる技を覚えていることをチラつかせることを『牽制』といい、その技を『牽制技』と呼びます。
上述の例では、ハピナスに対してバンギラスが繰り出されていましたが、ここでハピナスが格闘タイプの『きあいだま』を覚えているとすると、バンギラス側は4倍ダメージ受けてしまうため、心理的に交代を躊躇してしまいます。
役割を持つポケモンは、その役割を遂行するための技だけではなく、苦手なポケモンに対して有効打を持てるように技の有効範囲を広げることが重要です。

役割破壊

相手のポケモンに役割を持たせないという意味合いとしては牽制に非常に近いです。
役割破壊とは、役割を持たれてしまうポケモンに対して素早さで上回った状態で有効打を放つことで、『役割を破壊する』ことを言います。
牽制と違い、繰り出されるポケモンに対して素早さで勝っていれば、一度は効果はいまひとつの技を使ってしまっても、次のターンで効果抜群の技で攻撃できるため、対面上の優位性を失いにくいのが特徴です。

一貫性

ポケモンバトルにおける一貫性とは、現在対面しているポケモンと、役割理論に基づいてこれから繰り出されるポケモン双方を指し、『一貫性が高い行動』というのは、双方どちらにも有効な技を使えることです。
もしくは、相手がどんな行動をとったとしてもそれに対応できることも一貫性が高いと言えるでしょう。
ポケモンのHPは有限であり、相手の行動の一貫性が高いばかりに、相手のダメージを半減できずに繰り出す状態が続いてしまうと、サイクルにおけるダメージレースに負けてしまい、パーティ全体が相手より早く疲弊してしまいます。
役割理論が成立しにくい現環境では特に、一貫性の高い行動こそが安定行動です。
構築を見直したとき、手持ちの6体のうち5体が『地震』を等倍以上の倍率で受けてしまうなど、特定の技が一貫してしまっている構築は非常によろしくない状態です。

『とんぼがえり』について

技『とんぼがえり』は、相手にダメージを与えつつ手持ちのポケモンに交代できる技です。
役割理論においては、偶発対峙や死に出しといったリスクを伴わない繰り出し『無償降臨』を除いては、ポケモンを繰り出したその瞬間はほぼほぼ有利な対面となっているはずです。また、同様に次のターンでは、相手が有利な対面を作っているはずです。
しかし、とんぼ返りは、相手が交代して出てきたポケモンにとんぼ返りのダメージを与えつつ、そのポケモンに有利なポケモンをそのターンのうちに繰り出すことができるため、非常に一貫性の高い行動です。
電気タイプの技にも同じ効果を持つ『ボルトチェンジ』がありますが、こちらは地面タイプや電気技を無効化する特性を持つポケモンに弱い性質はあるものの、同様に使うことができます。
なお、『とんボルトループ』とは、これらを延々と繰り返すことで、有利な対面をひたすら作りながら少しずつ技のダメージでアドバンテージを稼ぐことを指しています。

崩し

仮想敵に合わせて、想定通りの行動をとることを『安定行動』をとると言います。
そこで、安定行動に対して攻撃的に対処していくのが『崩し』です。
例えば、交代読み交代は、こちらのポケモンに対して繰り出されるポケモンを読み、相手が交代してくるタイミングに合わせて、こちらもそれに強いポケモンに交代することですが、こちらの水タイプのポケモンに対してライコウが繰り出されると読んでマンムーを繰り出したとすると、相手からすればマンムーにはエアームドを繰り出せば何の問題もありません。
交代読み交代は、こちらが安定行動をとる機会を一度棒に振る代わりに大きなリターンを得ようとしているため、失敗すれば相応のリスクを負うことになります。
マンムーを繰り出した例で言えば、交代読み交代自体には成功し、見かけ上1ターン分のアドバンテージを獲得できていますが、マンムーの技範囲が狭いためにエアームドを無償に近い形で降臨させてしまうことで、そのアドバンテージがほぼ帳消しされてしまっていることに大きな問題があります。
ここで、『崩し』とは、『場に出しさえすれば、高い火力と広い技範囲の両立によって相手に大きな負担を与えること』と定義すると、【捨て身タックル/地震/流星群/大文字】という構成のメガボーマンダのように、非常に役割を持ちにくいポケモンを、交代読み交代のリスクを負って繰り出すことで、相手の安定行動及びそこから発生していくであろうサイクルを文字通り崩壊させることができます。
交代読み交代や、相手が回復技を使うタイミングなど、想定外の場面に『崩し』に長けたポケモンを繰り出すことも立派な戦術と言えるでしょう。

◆まとめ

役割理論編では、ポケモンバトルはサイクル戦だということと、理論を防御と攻撃双方の視点で説明しました。
もちろんこれらは机上での話です。
火力インフレ以外でも、互いの構築レベルの差異や、急所や怯みによる行動不能などの様々な要因で役割理論が役に立たないこともあるでしょうが、バトルの基本はここに詰まっています。
特に一貫性については、勝ちに直結しやすい要素なので、しっかりと理解して自身の構築に活かしてみてください。

【SM】初心者向け対戦講座~能力編~

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